この記事は「どもがよAdvent Calendar2024」12/11分です。今年は飛行機いっぱい乗ったので、エアラインと利用した空港の寸評を残しておきます。
エバー航空はフルキャリアですが、タイミング良くLCC並の価格だったので確保。しかも発着陸がTSAで、市街地に非常に近くて便利でした。羽田でのアナウンスではマツヤマ空港と言っていて、それでいいのかという気はしつつ羽田なら国内線と国際線は分かれているから松山空港と混ざることもないしいいのかな…という気持ち。というか台湾現地民で日本語ができる人もことごとく松山空港をマツヤマ空港と発音してきたので、そういうものなのかもしれません。
ちなみに松山空港は軍民共用空港なので上空からの撮影禁止です。離着陸時に日本語で禁止の旨アナウンスは流れるので、うっかり撮影はしないとは思います。
FIJ(フランス最大のアナログゲームイベント)参加時、HND羽田空港〜DOH〜NCEニース・コートダジュール空港およびFCOローマ・フィウミチーノ空港〜DOH〜HND羽田空港のフライトで利用。
オイルパワーを活かした中東エアラインで、湾岸諸国ではドバイのエミレーツと並ぶ双璧かと思います。ちなOneWorld。まごうことなきナショナルフラッグキャリア、Tier1でありながらオイルパワーで価格競争力も持っています。産油国なので燃油サーチャージがゼロというチート技を持っており、特にマイルで航空券を取る時に重宝します。
拠点空港のDOHドーハ・ハマド国際空港は砂漠に建てられたとんでもない広さの空港で、敷地内には石油関連とおぼしき施設が並んでいます。そして一面カタール航空のエアバスA320が並べられている光景は「航空艦隊」という趣です。
就航便に対してターミナルは全然足りていないため、トランジットで利用することになるDOHでは高確率でバス移動での搭乗になります。つまり短時間ですが屋外を移動することになります。ドーハは砂漠地帯で当然暑いのですが、空港は海沿いにあるおかげかイメージよりは快適な気温でした。
カタール航空の内装は良く言えばゴージャス志向、悪く言えばややケバめ。全体的にオイルパワーで豪華にしとけば文句はないやろ(実際文句はないんですが)というフシはなくもないです。機内食はそこまでクセはなく、中東的なスパイス要素は申し訳程度。エスニック要素を求めていると肩透かしかもしれませんが、無難に誰でも使えるという見方もあります。
空港自体は普通の地方空港なのですが、預け荷物の受取コーナーのベルトコンベアが異様に速く、遠心力で投げ出された手荷物が散乱している光景は「えぇ…」となりつつ「イタリアに来た!!」という実感が湧きました。フィレンツェ自体はイタリアという言葉から想像できないほどきれいで安心できる街なんですけどねえ…
香港への往復で利用。良くも悪くもLCCで、セール価格を掴めないなら高くもないけど安くもない感じ。座席が紫色なのは好み(紫色が好きなので)。羽田の保安検査を通った後の搭乗ゲート前で待っていたら、係員が無言でキャリーバックを持ち上げて重量検査をしてきたのが印象に残っています。LCC経験がそこまで多いわけではないけれど、抜き打ちで勝手に人の荷物を持つのは初めてでびっくりした。
HND羽田~BOSボストン~INDインディアナポリスへの往路で利用。言うまでもなくOneWorld。北米便はそもそも高いフルキャリアしか飛んでいないことが多いので、航空券を取ったタイミングだとこれが最安だったというめぐり合わせ。まあJALなので比較的安心して使えはします。ただパンを温めないとか、食器を温めてない・冷やしてないとか、ワインの品質管理が甘いとか、日本人的にはあんまり気にしないポイントでもおフランス仕込みのベトナム航空と比べるとこのあたり今ひとつなんだなあと感じるところはあり、欧米客相手の競争力には地味に響いてそう。伸びしろだと思うのでがんばって欲しいJALマイラーです。
トランジットで着陸したんですが、特に案内もなく別ターミナルまで行かされたのはまあまあ罠度高かったです。カウンターに行ったら日本人(もしくは日本語しゃべれる日系)スタッフがいたので事なきを得ました。地味にアメリカ東海岸初上陸だった。
インディアナポリスからの復路で利用。ちなOneWorld。USA航空会社だったので機内サービスやエアコンに関してThe United States水準を覚悟していたのですが、アメリカン航空は丁寧なomotenashiがありJALの上位互換でした。米国人フライトアテンダントと機長も流暢な日本語しゃべるし。JALと提携しているので日本人向けの要点は伝授されているのかもしれません。逆に言えばUSA体験はないので人によっては物足りないかも。
The United Statesな体験ができたのは去年使ったデルタ航空でした。USAではエアコンを最強パワーでかけることが礼儀とされており、そのせいでデルタの機内の温度はフライト中15度を切るくらいにガンガンに冷やされます。機内で凍死しそうになって、8月だったのにトランジットした空港でパーカーを買う羽目になりました。なお白人客は半袖で平然としていて生物種としての差を感じました。フライトアテンダントもUSAサイズで、身長190cm体重3桁kgありそうな妙齢女性CAがのっしのっしとサーブしてくれます。通路の幅よりケツがでかいので、通路側に座っているとCAが通るたびにケツが自分の肩に当たります。荷物の出し入れなどでパワーと高身長で頼りになるので、矮躯のアジア人男性はお姫様になれます。
デルタの話が多くなってしまったけれど、ともあれ安牌のエアラインなので米系であっても日本人に無難にお出しできるのがアメリカン航空でした。
中東を代表するエアライン、DXBドバイ国際空港を拠点とするのがエミレーツ航空です。NRT成田空港~DXB~AMSアムステルダム・スキポール空港のフライトで利用。2022年、2023年とエミレーツ航空でドバイ経由をしようとするたび直前にコロナに罹ってキャンセルする羽目になっており、ドバイの呪いを解呪するのが個人的宿題になっていました。
今回乗ったのはエコノミークラスでしたが、それでも天下のエミレーツ!となる程度に体験の良さはありました。内装の上質さや機内サービスの質など、特に文句をつけるところがないので書くことがあまりないという高得点です。出発前まで色々立て込んでいて成田の出国審査を通っても今一つ気分が乗らない状態だったのですが、搭乗した瞬間によっしゃ行くぞ!!盛り上がる程度には良い機内でした。
拠点空港がDXBなのでトランジットでお世話になるのですが、到着が深夜だったせいかお店はあまり開いておらず、開いていても恐ろしく物価が高くて結局何も買いませんでした。建物はピカピカというかビカビカで、なるほどドバイっぽいなーとはなりました。気分良くトランジット待ちをするならラウンジ課金が必要なんだろうなとなる空港ではありました。
ヨーロッパで最大級の巨大ハブ空港がAMSアムステルダム・スキポール空港です。オランダ自体に用がなくても、EU域内便への乗り換えや鉄道でベルギー・ドイツ方面へのアクセスも良い立地です。
AMSのいいところとして、巨大ハブ空港なので入管手続きがこなれているという点があります。ドイツの田舎FRA空港などに上陸すると入国審査官が「Do you have karte?」など無意識独語ちゃんぽんで質問をしてきて、こちらが「は?karte?What do you mean?」となり答えられないと尋問モードに入り足止めをしたりするわけですが、AMSでは機械化も進んでおり機械にパスポートをかざしてスタンプを押してもらうだけです。ちなみに入国のスムースさは空港の大きさに比例するという法則があり、フランスだとCDGパリ・シャルル・ド・ゴール空港だと機械にパスポートを通すだけですしNCEニース・コートダジュール空港だと人間といくらかやり取りが必要でした。
もう一つ良かったところに、鉄道との接続があります。欧州の鉄道は原則的に改札がありません。そのためAMSは空港施設と鉄道が直結構造になっており、空港ロビーから階段を1フロア降りるだけでなんと鉄道プラットフォームに着きます。日本だと空港直結駅でもそこそこ歩かされるので、AMSでの鉄道の近さは結構羨ましくなりました。
最近できた中近東最大級最新鋭の空港です。この空港について書き始めると単独で長い記事になるので要点だけ並べてみると
このご時世に中国本土系のエアラインは面倒が起きたら嫌だなあという気持ちで避けていたのですが、イスタンブールからの帰路で他エアラインの半額程度の異様に安い価格には勝てず、せっかくだからチャレンジしてみようということで利用。ちなみにISTから東京への大圏航路は中央アジア上空を通るコースなので、「まともな国」のエアラインはどれも遠回りで時間がかかり、まっすぐ無駄なく飛ぶのはMIATモンゴル航空(うーん)、中央アジア系の航空会社(うへぇ)、そして中国系のエアライン(他の面子よりはしっかりしてそう)という選択肢から選ぶことになります。中でも成都経由便は、北朝鮮とかいう障害物の迂回が必要な北京やウランバートル経由便に比べてフライト時間で有利ではあります。
四川航空の悪いところから挙げて行くと、チェックインやトランジットの手続き周りは安いだけの悪さがありました。曲がりなりにもフルキャリアでありながらこのご時世にオンラインチェックイン不能、ISTでのチェックインはカウンターにできた長蛇の列で2時間近く並ぶことになりました。成都天府空港でのトランジットも手際が悪い上に客の扱いが雑で、トランジットカウンターが開くまで何もない空間で1時間以上待たされました。トランジットで並ぶ場所を間違えてないか不安になって尋ねたところ、「今休憩してるから待ってて、大丈夫大丈夫」とのこと。このあたりひょっこり社会主義国のノリが顔を出す感じがしました。そしてトランジット手続きもシステム化がされていないようで、職員がスマホを片手に客の名簿と照会をするというオペレーションをしているように見えました(業務設計としては紙でやっているのと大差なさそう…)。価格が安いのですべてを許せましたが、これで他と同じだったり高かったりしていたら結構不満だったと思います。
一方で航空機の機材と機内サービスは悪くありませんでした。IST-TFU間は最新のエアバスA320を飛ばしていいる一事で分かるようにいい機材を使っていますし、機内食も四川料理のイメージ通りの結構美味しいものが出てきました。ただ四川料理は結構感動的な一方で、パンと乳飲料は小学校の給食のような残念さがあり、不思議なちぐはぐさはありました。あと機内食が配られてからゴミ回収が始まるまでが異様に速く(配られて5分か10分で回収が始まる)、日本での幼少期を思い出す早飯文化に思わず懐かしさを覚えたりはしました。
成都天府空港は最近新造新鋭の巨大空港で、近未来的なデザインをしていますが足を踏み入れると四川料理っぽい香料の香りが鼻をくすぐります。空港内に入っている四川ヌードル料理でも結構美味しかったので、そのうちちゃんと上陸して観光したいなあという気持ちになりました。
なお四川航空は超パンダ押しパンダ航空で、機体にパンダが描いてあるし内装もパンダパンダパンダです。サブリミナルが効いてしまって帰国してからしばらくパンダを見たい気分になりました。
記憶が確かなら未就学児の時に台北に行くのに乗ったのがキャセイで、今年はシンガポールに行くにあたってキャセイを利用したのでXX年ぶり人生二度目のキャセイだったはず。エアラインとしてはすごく普通のフルキャリアだった以外の印象はないかも。
天下のシンガポールのハブ空港だけあって、シンプルにいい空港でした。異様な清潔さを誇るシンガポールの空港なので異常にきれいで、その上新興国にありがちなケバさもなく、シックな内装でも先進国でありがちな古びた感じが全くないというなかなかお目にかかれないレベルの空港でした。
空港内の施設も充実しており、保安検査を抜けた後のエリアにあるTKG…もといTWGの紅茶ショップは市中より充実&免税分なのか1割ほど安かったりして、デパ地下のTWG店で買う必要ないやんけとなりました。
明日はニルンさんの「フジロック2024と映画とBlenderと!」です。Blenderで色々作られていてすごいなーと思っていたので楽しみです。